おじいちゃんがアンコールでヘルタースケルターを演ってはいけない。
基地外じみている。
4月25日、東京ドーム。
見てまいりました、ポール・マッカートニー御大。
どれくらい凄いかというと、タイトル通り。
アンコールでヘルタースケルターですよ!?
異常事態ですよ。
21日の京セラのセットリストを見て、ばっちり予習していましたので、まあ大体の流れは知ってったんだけど、実際目にすると、恐ろしいな。
72歳だぜ?
ポール・マッカートニーさん(72)ですよ?
どれだけおかしなことかと言うことは、動画を見てもらえればわかることと思う。
The Beatles - Helter Skelter - YouTube
ポールはとにかくエネルギッシュだった。
ステージ上では一度も水を飲むことすらなく、3時間弱、休む間もなくエンターテイメントに努めていた。
私は1塁側2階席でずっと座っていたというのに。(周りのみなさんがみんな座っていたので、ポールのライブとはそういうものか、と思った)(立っても良かったらしい)
そして、伝説の人とは思えない程のお茶目さ。
カジノを片手に「これでビートルズをレコーディングしたんだぜ」って紹介した後で、客席に放り投げるフリ。
「Live and Let Die」の特効に耳に指を突っ込む仕草で”うるさいったらないねぇ”と言わんばかり、眉をひそめふて腐れた表情。
それらがたとえ脚本通りだとしても、思わず笑ってしまうわけですよ。
小さいころから聞いてきた数々の音源や映像と比べて、さすがに年齢もあって、高音が出切らないことが少し切なかった。
バンドメンバーがコーラスでカバーしていることも気づいていた。
でも、そういうのはどうでもいいんですよ。
「JET」で一か所ミスがあったことも、ポールを前にしたら何も言えない。
目の前にいてくれるだけで良いんです。
総資産が何百億円あってなお、世界中を回って演奏し続ける意味って何だ?
我々庶民には到底理解できないところにポールはいる。
そんな人が目の前にいるわけよ。それだけで良いんです。
何万人もの人を熱狂させて、じじいやばばあを「あの頃」に戻すポールはいつまでもアイドルだと思った。
本当に夢のような時間でした。