ひつじの

リハビリをしながら生活しています。

フジロックに行ってきた。

行ってきた。

 

 夏フェスは毎年ライジングサンと決めているのだけれど、今年はテントサイトに落選してしまった。まあ、いい加減大人にならないといけないし、貯金もしないといけないし、落ちたら落ちたで今年は夏フェス無しかーと思っていたところに、平沢進フジロックに出るぞ、と。

発表があったその日、すぐさま主の人にline。

「ステルスメジャーがフジロック出るってよ。行くよな?」

行くか行かないかは帰宅してから考えようかとも思ったけれど、善は急げだ。

宿のことはよく分からなかったし、ツアーはお金がかかりそう。

’17年に一度、一日だけ、自宅から車で会場まで行ったことがある。テントも持ってる。全然分からないけど、とりあえずテントサイトを買えば何とかなるだろう。

全く勢いだけで、全日分のチケットと、2人分のテントサイトチケット、それと駐車券を買った。お金は私のへそくりから出した。休みも何とかなる、多分。

それが4月上旬。

そっから数ヶ月。フジロックはタープが使えないと知りテントを買い直したり、イスを新調したり、うっかり脱いでも平気なようにジム通いに気合いを入れ直してみたり(結局全然痩せず)、「折角だから形から入ろうか」と野鳥の会のブーツも買ってみたりした。

ちょっとずつ、日々、テンションを上げていく。というより、もう仕事したくない。辛い。ご褒美がないとやっていられない。働かずに生きていきたい。

何を持って行けば良いのかな?とか、どこにテント立てたら良いのかな?とか、調べているうちに、初日の金曜に到着してるくらいじゃ良い場所残ってねーよ、ということに気付く。どうせここまで来たら、と、木曜日の前夜祭からの参加を決めた。

荷造り、準備をしながら、いよいよ来るとこまで来たなあ、と思った。一番難易度が高いと思っていたフジロックに、テント民で参加するとは。

7月末とか中途半端な時期に、しかも3日間、新潟の山ん中のフェスに参加する大人って、一体どんな仕事してんだよ、と思っていた。どうせ碌でもない大人なんだろうと思っていたのに。取ろうと思ったら休み取れちゃうんだもんなあ。

 

割とあっさりとフジロック行きを決めちゃったけど、それは’17年に参加したときの気持ちが大きい。GRAPEVINEビョーク見たさに一日だけ参加したけど、めちゃくちゃ客のノリが良かったのだ。『スロウ』で雄叫びのような歓声が沸いてびっくりした。こんな素直なレスポンスを返すのを、今まで見たことがなかった。notファン故のレスポンスだったかもしれないけれど、ものすごくグッときていたのだ。2年前の私は。

GRAPEVINEだけじゃなくて、他のステージでも、今までのどのライブよりも自由で、何も気にせず、音楽を楽しめた気がした。

あの感じが忘れられず、ちょっとしたきっかけ一つで、あっさり参加を決めた。でもまあ、ライブに行くって意外とそういうもんだよね。

 

見たステージの諸々は、また別に書くかもしれない。書かないかもしれない。

 

前夜祭から月曜の早朝までがっつり参加して。

結果的に、めっちゃ楽しかった。来年もまた行きたい。このまま何も起こらなければ来年も行く。テント持って行く。またスイフトくんで行く、新潟。願わくば、一緒に行く友達が欲しい。道中の運転は私が全部するから、ガス代も出すから、車内を楽しませてくれる道化のような、ちょっとクズで愉快な友達が欲しい。

今は、ロスが凄い。さみしい。私の夏は終わった。8月になったばかりなのに。お盆もまだなのに。終わってしまった。そのくらいの喪失感がある。穴を埋めるように、馬鹿みたいにCDをアマゾンで買った。大人は中途半端にお金を持っているからダメだ。

あー。今までずっとフジロックに参加していた人は、毎年こんな気持ちになっていたんだろうか。