ひつじの

リハビリをしながら生活しています。

GRAPEVINEさんの、赤坂ブリッツと浜松窓枠のライブを、今更振り返ろうかな。

セットリストなんかはどこかに落ちているだろうからまとめては載せないよ。

 

赤坂はそこそこ番号もよかったのに場所取りに失敗して、とても窮屈な状態でした。やっちまったー。ちらちらと髪を短くした金やんは見れたよ。男前度が上がってた、イギリスのバンドにいるよね、ああいう感じの人。

頑張ってもなかなかステージ上が見えないので、じっとして、音に耳を傾けていました。

所々走っているように感じたけど、まあこんなもんかなあ。 

 

「Big tree song」はお客さんも一緒になってハンドクラップ。私は恥ずかしくてできなかったけど。バインさんの中では異色な曲かもしれないね。

 アルバム中一番好きかも、な「アルファビル」はあくまで淡々とツインギターが絡んでいく。一音でもズレたら台無しな1曲だから、ドキドキしながら、じっとする。念を送るみたいに。

「Sing」からのナンバー「スラップスティック」はさすがの安定感。ストーリー性のある曲なので、セットリストの中にもうまく馴染んでいた気がします。<どうしてこんな場面で 茶化してしまうんだ どうかしてる>は、本当に素晴らしいと思う。こういう感覚って、持つ/持たないがはっきりと分かれるところだと思っていて、この感覚が、バインっていうか田中だなって思う。 

昔の曲で言うと「1977」は圧巻だったね。あれ、そこまで昔でもないか。

聞きながら、これはもしかして面倒くさい男女の歌ではないのでは?もっと個人史に乗っかった哀しいお話なのではないか?と思いまして。

再会するのは、再会したいのは、恋人ではないのではないか、と。

改めて歌詞を読み返してみると、そうとも取れるわけですよね。

 

意外だーと思ったのは「Eqs.」。

タイトルだけ見ちゃうとどうしても、マイルドヤンキー御用達のミニバンが出てきちゃうので、曲とは全く関係なくて申し訳ないけど、CDではあんまり好きになれなかった曲。

ライブ映えがすげえの。よくよく聞いてみると、私の大好きなギターの音で。

 

アンコール最後の「She comes(in colors)」、あれ?こんなに良い曲だったっけ?

もっとたくさん、優しい歌が聞きたいと思った。こういう感想を抱くのは、私には珍しく、じんわりと暖かくなってしまった。優しい歌が聞きたい。

旦那さんの「アンチ・ハレルヤで説教臭そうなババアが跳ねてるのを見て、良いバンドだと思った」という感想にはやられた。この人のこと好きでよかったなと思った。

 

ライブ後は、Twitterフォロワーの、のーぱんさんとお会いしましてね。

「どうも、のーぱんです。」ってすごく破壊力のある挨拶だなあと思いました。

とても可愛いお姉さまで、すごくびっくりした。語弊のある言い方ではありますが、普段のツイートからは想像もつかない可愛さである。

最後には「たかし働くよ!」と盛り上がってハイタッチで、妙なテンションで申し訳なかったです。

オフラインの私が「(つぶやきと)同じだね」と言われるのは、慣れっこですね。やっぱり言われるんだ。

田中は赤いパンツだったそうです。

既婚男性の見せパンはギルティ。

 

 

週末にびゅーんと実家まで車を飛ばして、5日は浜松窓枠です。

折角だからと早めに家を出て買い物しようぜ!と意気込んだものの、悲しいくらいに、浜松は良い感じのお店がないんだなあ。

2時間以上持て余し、雨の中、カフェをハシゴして時間をつぶしていました。

開場前にちらっとライブハウスの前を通ったのですが、スタッフさんが両手に大量のビール(アサヒ、サッポロなど数種ありました)を運び込んでいくのを目撃。

 

ふらっと立ち寄ったジャズカフェで意識高い系の不細工大学生と勘違い眼鏡高校生が人目も憚らずキスする光景にクラクラしながら、そろそろ時間だねと会場に。

生憎の雨で、列に並ぶのも大変でした。呼び込みスタッフのお兄さん、もうちょい大きな声でお願いしたかったなあ。普段は外に列を作るから並ぶの楽なんだけど、雨だから階段、仕方ないね。

一応ABAな心理士としては、整列における視覚化についてとか、考えちゃうね。もっと良い方法はないかなあ。

などとボーッと考えていると、スタッフさんがお皿に山盛りのおにぎりと餃子(もちろんモヤシ付き)を運び込んでいくのを目撃。

 会場に入って、今度こそいい感じの場所に陣取ったので、ステージはばっちりです。全員見えます、きっちり。

 

メンバーはビール片手に、ゆるーと始まって、「吹き曝しのシェヴィ」。 

「KOL」で煽るアニキにキュンとする。人差し指掲げたぜ??なんだこれ。「KOL」はギターソロがサビですね。どう表現したら良いか分からないけど、王道ギターロックな感じで、ぐわあっと盛り上がるハイライトはここ。2曲目でございます。あとはしっぽりと楽しむのです。

「empty song」は田中の声量おばけっぷりに、思わず会場から拍手が沸いていた。 バカみたいな感想だけど、歌うまいなあ。

「MAWATA」は赤坂と比べると、少しセッションタイムが伸びていたような気がする。ベースソロなんかを挟んでね。最終日の豊洲が楽しみです。どう変貌していくのだろう。

 

(パンフレット曰く)中年期クライシスな「IPA」。イントロのベースの音が心地よいですね。柔らかく照明が当たっていく様子にこみ上げるものがありますよ。泣きそうよ。

ステージに神経集中させて聞きながら、”この人たちも生きてるんだなあ・・・”って思った。なぜだろう。すごく漠然としているけど、生きてるんだなあって。人が生きてるって何とも不思議なことだなって。

 

全体的に演奏的には赤坂のほうが良かったかもしれない。

「Weight」なんか走りっぱなしで、どうしちゃったんだろう。ドラムが走るのは、まあ、いつもといえばいつもなので良いとして、アニキまでバタバタしてたから、あれは何だったんだろう。完全に逸脱していた。

母もライブ後に微妙な顔して「残念だったねえ、もっとゆったり聞かせてほしかったよ、あたしゃ」と嘆いていた。

でも、アンコールの良さにミスは全て吹っ飛んだので、良しとする。

まさかの「Sundown and Hightide」には「ファッ!?」って声が出てしまいまして。

驚いたね。本当にびっくりしたときって「ファッ!?」って言うんだね、人間。

驚いて、思わず泣きそうになりましたね。

一呼吸ついてから、こりゃ私勝ち組だなーと思いましたね。来てよかったー。

ちなみにこの日も田中パンツは赤でした。

 

ツアー初日、2日目なので、掴みは上々だけど、まだどう料理するべきか悩んでいるという感じですか。

「Burning Tree」は曲順も完璧、これ以外の流れはないなってほどの出来だったので、いじりにくさはあるのかもしれない。ライブとしての起承転結を作るにあたって昔の曲に助けられていたところも大きいような印象。

2015年も相変わらず、会場全体の緩さは求めていくスタイルのようで、終始ビールを煽っては歌詞を飛ばし、「過剰な一体感はいらない」「腕は挙げない」と、ドヤ顔でのたまう。

客も客で、あれは訓練の賜物だなあと毎回しみじみする。しみじみして、笑ってしまう。撤収の速さに。

みなさん、開場ギリギリにパッと来て、ライブが終わったらパッと帰る。

浜松なんて終わったの7時半だし、終電まで余裕がありそうなものなのに、みんな足早に駅に向かう姿にはある種の美しさがある。

音楽が鳴りやんだらそれぞれにそれぞれの生活が待っている。

この歳で、音楽とは、日々を生きてこそ、と思う。

そういう思いにさせてくれるバインさんがこれからも大好きです。

最終日と比べて、またまとめて書けたらいいなあ。